~パート・アルバイトから始める正社員登用への道~

介護士として安定感のある正社員へキャリアアップ!

正社員はどれだけの比率を占めているのか?~介護業界のケース~

介護業界では人手不足や離職率の高さといった問題がよく指摘されます。人手が不足しているために十分なサービスを提供できないだけでなく、スタッフひとりひとりの負担が大きくなって辞めてしまうリスクも抱えています。つまり人手不足が離職率を高め、離職率の高さから人手不足の原因となるという2つの問題が相互に影響を及ぼしつつ介護業界の環境を悪化させてしまっている面があるのです。

なお、介護労働安定センターによる2021年の調査によると介護職の離職率は14.1パーセント、それに対して全産業における平均の離職率が13.9パーセント。おそらく世間一般でイメージされているほど高くはないと感じるひとが多いのではないでしょうか。

ただし問題もあります。それは介護業界で活躍している正社員と非正規雇用のスタッフの比率です。同じく介護労働安定センターによるデータでは正社員の比率が53.1パーセント、非正規社員が44.3パーセントという数字となっています。つまり正社員の数はせいぜい半分強に過ぎないわけです。

こうしたデータから正社員として登用された場合にはそれほど高くない離職率の環境で働き続けることができる一方、正社員に登用されるチャンスは必ずしも高くないことがうかがえます。世間一般の「介護職は正社員採用されやすいけど離職率が高い」というイメージはじつはデータから見る限り正しいとはいえないわけです。

そうなると介護業界で長く働き続けたいなら自分に合った職場を探すのはもちろんですが、いかに正社員として採用されるチャンスがあるかが非常に重要になってくるでしょう。現在パート勤務で働いている方、介護業界への就職・転職を検討している方はこの点にも注意したいところです。